『プラチナエンド』の評価・感想 翼で空を飛び矢で刺す神様を決めるバトル漫画

プラチナエンドとは?

  • 『プラチナエンド』は、大場つぐみ(原作)、小畑健(漫画)による漫画作品。大場と小畑のタッグでは3作目にあたる
     
  • 『ジャンプスクエア』(集英社)2015年12月号より連載中。
     
  • 大場と小畑のタッグの1作めである『DEATH NOTE』は「悪」や「死」をテーマとしていたのに対し、本作のテーマは「幸せ」
     

表紙画像・出典:https://www.amazon.co.jp/プラチナエンド-1-ジャンプコミックス-小畑-健/dp/4088806379/

あらすじ

 家族を事故によって亡くした架橋明日は叔母一家に引き取られたが、一家全員からの凄惨な児童虐待によって生きる気力を失くし、中学卒業の日にマンションの屋上から飛び降り自殺を図る。しかし、地面に激突する寸前に天使のナッセによって命を救われたと同時に家族の事故が叔母夫婦に仕組まれた物だということを聞かされ、天使の翼と矢を授けられた。天使の力を得た後、親戚による呪縛から解放され生きる気力を取り戻した明日に、ナッセは「同様の力を与えられた人間は他に12人居り、その中から神となる候補を選ぶ」と告げられる。
 そんな中、一人の神候補がヒーロー「メトロポリマン」に扮し大衆の前に現れる。人助けをして己の存在を誇示するメトロポリマンは、「12人の敵を倒す」=自分以外の神候補を皆殺しにして自分が神になることを宣言し、天使の力を使って神候補の殺害や犯罪者の粛清をしていく。
 

天使

 特級、1級、2級と階級が存在しており、昇格や降格もある。通常の人間には見えないが、「天使憑き」の人間には他の天使が見える。
 選ばれた13人の天使は999日を期限とし新たなる神候補を選ぶことが仕事だが、新たなる神の側近となるよう野望を持つ者もいれば、最初からやる気のない天使もいる。
 特級天使は翼と赤の矢、白の矢を3つとも人間に与えることができる。1級は翼と赤の矢の両方を、2級は翼か赤の矢かどちらか一方を与えることができる。

 

 高速での飛行、移動が行える。発射されることを認識していれば、数メートル以内から発射された銃弾をかわすことも可能な速度を出せる。

 

赤い矢

 射た人間を33日間魅了させることができる。一人につき一度しか効果はなく、射た人間が死亡した場合は効果も消える。他の神候補の矢が刺さっている場合、刺すことはできない。
相手が強い悔悟の念を抱くような行動をしていた場合(射られる前には悔悟する気持ちが微塵もなくとも)、自害させることも可能。
同時に使用可能な矢の本数は14本まで。ただし、矢を刺されている人間が死亡すると矢は使用者のもとに戻り、再使用できるようになる。

 

白い矢

 射られた人間を苦しませずに即死させることができる。本来は寿命が近い人間を安楽死させるために用いられるもの。
特級天使しか所持していない。

 

気になったら試し読み!

 
プラチナエンド (1)
story:大場つぐみ art:小畑健 集英社
▶最新巻へ
370円 (税別)
獲得ポイント 通常4pt(1%還元) → 111pt(30%還元)
「私が“生きる希望”をあげる」 架橋明日は家族を事故で失い、引き取られた親戚のもとでも辛い日々を送っていた。全てに絶望した少年は、中学校を卒業したその日、ビルの屋上から身を投げる。しかし、少年はそこで1羽の天使と出会う――!?

2017年12月1日より価格が428円(税別)に変更されます。
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主な登場人物

架橋 明日(かけはし みらい)

 本作の主人公。ささやかな「普通の幸せ」を望む少年。
 両親と弟の死後、叔母一家に引き取られるも、一家全員に凄惨な児童虐待を受け続け、学校でもいじめを受けるなど、劣悪な生活を送り続けていた。そんな人生に嫌気がさし、中学卒業直後に飛び降り自殺を図るが、ナッセによって「神候補」として選ばれたことで生きる希望を取り戻し、望む形ではなかったものの親戚との決別を果たす。
 高校に進学してからは、学業の傍らで神候補としての立場に悩む日々を送る。

ナッセ

 明日の幸せを望む特級天使。天使であるためか、人間の常識とはややズレたところがあり、明日のためになるなら他人の命を奪うことも厭わない言動をする。

 

評価・感想

 人生に絶望した者達の前に天使が現れ、力を与えられ神様候補として戦うという漫画。13人いる神様候補は他の12人の候補を殺すことで神様になれるという単純なよくある漫画のジャンルだが、さすがデスノート・バクマンを描いた漫画家コンビ、このコンビの味であるファンタジックな設定をリアルな現実にはめ込み描写するという部分は過去の作品からちゃんと引き継がれている


出典:プラチナエンド 1巻より

 

 SFバトル漫画ではあるが単純なバトルで収まらず、キャラ一人一人の心情と神候補になるまでの過程、そしてデスノートでも輝いた敵と主人公サイドとの間で繰り広げられる心理戦はもちろんのこと綿密に練られた作戦など、現実的な印象を持たせるテクニックがふんだんに盛り込まれている(多分絵の力)。
 そのため、バトルというよりはミステリー&サスペンスチックの方面の描写に偏りがちになり、純粋なぶつかり合いのバトルを楽しむ目的でこの漫画を手に取ると少し物足りないと感じるかもしれない。
 
 

プラチナエンドのここが面白い!

 他のバトル漫画であれば新しい武器、新しい必殺技と、次々にパワーアップ要素が飛び出し迫力のある描写で読者を引き付けるが、プラチナエンドでは限られた武器(翼・赤い矢・白い矢)で戦いを繰り広げていく。しかし、それはマイナス要素ではなく、むしろその限られた武器の中での可能性や組み合わせ、また武器の特性を生かした心理戦を織り交ぜることによって他の純粋なバトル漫画に負けず劣らない迫力のある描写になる。

主人公の幼馴染は2級の天使から力をもらい赤の矢しか持っていない。しかし、翼・赤の矢・白の矢を持つ主人公を赤の矢で従わせ力を借りることが可能。
出典:プラチナエンド 2巻より

 

倒した神候補からは死んだ神候補の持っていた矢と翼を奪うことができる。そして、矢をつなぎ合わせ放つことで通常の矢の届く距離のさらに倍の距離まで伸ばすことができるようになる。
出典:プラチナエンド 7巻より

 
 普通のバトル漫画のバトル要素を力と力のぶつかり合いと言うならば、プラチナエンドのバトル要素は知と知のぶつかり合いと言うのが正しいだろう。是非とも実際に漫画を手に取り読んでみてほしい!

出典:プラチナエンド 4巻より
評価点:80点
しょーり

しょーり管理者 兼 ライター

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ライターのしょーりです。

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  1. Great article, very useful !!

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