『死役所』の評価・感想 死んだらどうなるの?死者を導く役所で展開される様々な死の形

死役所とは?

  • 『死役所』(しやくしょ)は、あずみきしによる日本の漫画作品。『月刊コミック@バンチ』(新潮社)にて、2013年11月号から連載中。
     
  • 既刊9巻。2018年1月に最新刊10巻が発売する。

表紙画像・出典:http://www.ebookjapan.jp/ebj/262279/volume1/

あらすじ

 此岸と彼岸の境界に存在する、市役所ならぬ「死役所」。
 ここには、自殺、他殺、病死、事故死、寿命、死産までありとあらゆる人が訪れ、死後に自分の死の手続きをする場所である。
 死役所職員は全員同じ理由で死亡しており、何故死後職員として働くことになったのか、そもそも死役所の存在理由とは…死役所を訪れる人や職員が死んでなお「自分の人生はなんだったのか」と考えている物語である。
 

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死役所 1巻
あずみきし 新潮社
450円 (税別)
お客様は仏様です。此岸と彼岸の境界に存在する、死役所。ここには、自殺、他殺、病死、事故死……すべての死者が訪れる。罪無き者は、天国へ。罪深き者は、地獄へ。あるいは――。“助けたこと、後悔してるんです。…こんなことを考えてる、自分が嫌で…”命を棄ててまで、守りたいものはありますか?魂抉る死者との対話、待望の第1巻。
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主な登場人物

シ役所職員

 全員元死刑囚である。苗字に必ず『シ』が入っており、その部分はカタカナで表記される。死刑になると所属職員のいない『死刑課』で受付されることとなり、条例により成仏はせず強制的に職員採用試験を受けなければならない。採用試験を辞退すると『冥途の道』行きとなり真っ暗闇を永久に彷徨うことになる。
 部署は数多く、現在わかっているだけでも総合案内、自殺課、他殺課、生活事故死課、人為災害死課、交通事故死課、病死課、他殺課、他殺課、死産課、巻添嘱託死課がある。

シ村/市村 正道(しむら まさみち)

 本作品の主人公。部署 - 総合案内
 眼鏡に七三分けで、常に笑顔(糸目で口をV字にした表情)を浮かべた謎の男性。『お客様は仏様です』をモットーにしているが慇懃無礼な言動も多い。生前は役所勤務だった。
 冤罪により死刑となり死役所にやってきた。冤罪の場合死役所勤務をパスして成仏できるが、シ村は成仏せず死役所に残り死者を導く死役所員となった。

 

お客様

 シ役所にやってくる死者達。死んだ時点での姿で現れる。死因(自殺、他殺、病死など)ごとにそれぞれの課に案内され成仏するための手続きを行う。

 

この漫画の特徴

まさかの再会もあるのが死役所

 自殺により死役所を訪れることとなった一人の少年。自分の死は自殺により受け入れてはいるが自殺した理由を職員に詳しく聞かれ、耐えきれず成仏の届け出を書かず一旦その場を離れる。自分が自殺した原因であるいじめを思い出し悔し涙を流していると後ろから自分が自殺した原因であるいじめっ子が血だらけで登場
 いじめっ子が死んだ理由は少年の自殺を悔やみ怒った義父が車で轢き殺したためだった。そのことを知った少年は自分に興味がないのだろうと感じていた義父がいじめっ子を殺すまで自分のことを想っていたことを知り、少年は心安らかに成仏していく。


出典:https://www.re1life.net/wp-content/uploads/2017/11/s_IMG_2203.jpg


 
 死役所職員のイシ間が姪っ子と死役所で再会。
 姪っ子を襲った悪ガキを殺して死刑囚となり死刑執行。その後、死役所職員隣何年もの間窓口で働いていたところ、ある日姪っ子がヨボヨボのおばあちゃんとなってイシ間の前に現れた。姪っ子が家族に囲まれ天寿を全うし亡くなったことを知ったイシ間は再会もあり大喜び。また、認知症であったにもかかわらず姪っ子がイシ間のことを覚えていることもイシ間にとっては嬉しいことだった。


出典:https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/a/aplac/20171115/20171115182710.jpg


 死の時期の違いにより明らかに年下だった姪っ子がイシ間の年齢を追い抜いている描写は感慨深いものがある!
 
 

職員は全員生前に死刑が執行された死刑囚

 「死刑にならないと職員にはなれない」つまり漫画で描写される死役所の職員たちは皆優しそうな印象を受けるが生前は人殺し等を行い死刑を宣告された死刑囚なのだ。いつも見せる楽しそうな顔の裏には殺人鬼の顔もあると思うとなかなかに恐ろしい。


出典:https://pbs.twimg.com/media/C2CnWgGVQAAbW48.jpg

 しかしながら、シ村は死刑となったものの冤罪であった。なぜ、冤罪で死刑になったのにもかかわらず死役所に勤めているのか、なぜわざとらしい笑顔をずっとしているのか。いつか語られるであろうシ村の過去に是非注目したい!


出典:https://muutan.work/wp-content/uploads/2017/08/2017-08-08_13h09_52.jpg


 

評価・感想

 死役所は職員たちの過去も面白く楽しみではあるが、それ以上に短編のオムニバス形式で描かれる死者達の物語も安定して面白い。死役所だけの話だけでなく死役所に来るまでの過程、時には死役所を訪れた人間が死んだ後の世界の話も描写されたりと、その人間の死が自他共にどのような影響を及ぼしたのか客観的に目撃することができる。


出典:死役所 1巻より


 

 そして、感想として残しておきたいものがもう一つ。それは短編回の最後のページだ。
 短編最後のページでは1ページ丸々その死者の人生がアルバムのようにまとめられ描かれる。そのアルバムからは幸せな人生であったのだろうと感じさせるものもあれば、どうして死ぬ必要があったのだろう、これから楽しいことが待っていたはずだったんだろうなと思えたり案外ただのオチとしてさらりと見終わりがちだがよく写真を一枚一枚見ていくとその回の人間性が感じられ、これまでの話に深みが出てくる
 死役所を読んだことがあって最後のページを見逃しがちな人はもちろん、今まで死役所を読んだことのない人も全体の物語と最後の写真のページに是非とも注目してみてほしい。意外と感じるものがあるかもしれない!


出典:死役所 1巻より

 

評価点:74点
しょーり

しょーり管理者 兼 ライター

投稿者プロフィール

ライターのしょーりです。

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コメント

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  • コメント (5)

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