『神のみぞ知るセカイ』の評価・感想 三次元の女を落としまくるのはギャルゲーの神!?

神のみぞ知るセカイとは?

  • 『神のみぞ知るセカイ』(かみのみぞしるセカイ、The World God Only Knows)は、若木民喜による日本のラブコメディ漫画作品。ならびにその派生作品。『週刊少年サンデー』にて2008年19号から2014年21号まで連載された。
     
  • いわゆるギャルゲーをモチーフとしており、主人公が次々と様々なタイプの女性を口説き相手を恋に落としていくというコンセプトを持つ作品。
     
  • 本作は『週刊少年サンデー』2007年32号に掲載された読み切り作品『恋して!? 神様!!』が原型となっており、一部の設定を変更した後に連載化されたものである。
    作者曰く、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』の影響を強く受けており、「YU-NOがなければ何も生まれなかった」と発言している。
     
  • コミックスの累計発行部数は2014年時点で700万部以上。
     
  • 連載2周年を迎えた2010年、2011年、2013年にテレビアニメ化された。また、小説も発売されている。
     

表紙画像・出典:http://www.ebookjapan.jp/ebj/20511/volume1/

あらすじ

 舞島学園高校に通う桂木桂馬は恋愛シミュレーションゲーム、いわゆる「ギャルゲー」が好きな高校生。その腕前から「落とし神」と呼ばれる彼は、ギャルゲーの登場人物である2Dの女をこよなく愛している。
 そんなある日、桂馬の元に「攻略してほしい女がいる」というメールが届く。「無理なら絶対に返信しないように」という挑発的な文面に憤慨し何も考えずに返事をした途端、彼の目の前に空から1人の少女が舞い降りる。少女の名はエルシィ。地獄からはるばるやってきた悪魔だという彼女は、桂馬に「駆け魂」の捕獲を依頼する。その方法は、取り憑かれた人間を恋に落とし心のスキマを埋めること。現実の女性とは関わり合いを持ちたくない桂馬は当然断るが、先のメールに返事をしたことで悪魔との契約が成立していること、契約は解除はできず、自分とエルシィの命がかかっていることを知ると渋々承諾する。
 こうして、ギャルゲー界の「落とし神」桂木桂馬の3D女性攻略が始まった。
 

気になったら試し読み!

 
神のみぞ知るセカイ (1)
若木民喜 小学館
400円 (税別)
ゲーマーの間で「落とし神」と呼ばれるギャルゲー達人にして、現実女子からは「オタメガネ」と呼ばれる青年・桂木桂馬。ある日、クラスメートの高原歩美に押しつけられた校舎屋上の掃除中、携帯ゲームのメールチェックをしていた桂馬の元に「攻略してほしい女がいる」との挑発メールが届く。「落とし神」のプライドから即座に返信すると、上空から謎の女の子・エルシィが爆風と共に舞い降りてきて…!?
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主な登場人物

桂木 桂馬(かつらぎ けいま)

 本作の主人公。自他共に認めるゲーマーであり、幼い頃から四六時中ゲーム三昧の生活を送っている。
 ギャルゲーではこれまでに10000人以上ものヒロインを攻略しており、プレイしたソフトの数は5000タイトルに上る。その手腕からネットでは「落とし神」の異名を取り、ギャルゲーに対する非常に独特な考え方や、攻略速度の速さなどから神の如く崇められている。
「落とし神」の噂を聞きつけたドクロウからの挑発メールに思わず返信してしまったせいで悪魔との契約が成立し、エルシィの「協力者(バディー)」として「駆け魂」の捕獲に協力しなければ、契約の証でもある首輪により、首を落とされると宣告される。ギャルゲーで培った知識や経験を生かして駆け魂を捕獲すべくエルシィと共に「現実女子」の攻略に奮闘することとなる。

エルシィ

 本作のメインヒロイン。地獄の冥界法治省極東支局の「駆け魂隊」の1人である「新悪魔」。
 性格は基本的に能天気で無邪気、かつ天然でドジな泣き虫。桂馬のことを現実の女性を難なく落とすことのできる「落とし神」と勘違いし駆け魂討伐に巻き込んでしまった。桂馬の性格を把握してからは冷ややかに対応することやスルーすることも多くなる。桂馬を「神様」、「神にーさま」と呼び慕っている。
 桂馬との行動が容易になるように、彼の父親の隠し子(つまり桂馬の異母妹)ということで桂馬と同居しており、学校にも編入して同じクラスに所属している。かなりの美少女でスタイルがよく、人当たりも良いため学校でも店でも男女問わず人気者。

 

駆け魂(かけたま)

 地獄から抜け出した古悪魔の魂。身体を取り戻し再び悪事を働くべく人間界へとやって来る。人の心のスキマ(=悩み)を隠れ場所としており、心のスキマに由来する負のエネルギーを糧としている。子供として転生するため女性に入り込む。
 駆け魂に取り憑かれた女性は極端な行動に走り、無意識に悪魔の力を使い、透明化する、人格が分離して別の実体を作り出す等、現実では有り得ない現象を引き起こす。
駆け魂を捕獲するには心のスキマを埋めて心から追い出す作業「攻略」が行われる。


出典:神のみぞ知るセカイ 1巻より

 

この漫画の特徴

ギャルゲーの神が三次元の女を落とす!?

 授業より、三度の飯よりギャルゲーを愛する主人公・桂木桂馬はギャルゲーをもって二次元の女を攻略(ゲームクリア)する天才であり、二次元の女を愛すあまり三次元の女に興味を抱けず、リアルこそクソゲーであると考えていた。
 そんなある日、地獄より派遣された「駆け魂隊」の悪魔・エルシィが現れ、勝手に桂木と契約。駆け魂集めに協力しなければ死んでしまうことを伝えられ、桂木は仕方なくエルシィの仕事を手伝うことになった。”駆け魂集め”とは、人の女の心の隙間を住処にする地獄より逃げ出した悪人の霊魂である”駆け魂”を女の心を埋めることで外へと追い出し捕まえることを言い、桂木がすることといえば、駆け魂に取り憑かれた女子を恋に落とし心の隙間を埋め、駆け魂を追い出すことだった。
 しかし、二次元では落とし神と称えられた桂木は実はリアルでは女の子と手を繋いだこともなければ、同級生の女子に「オタメガネ」と揶揄されていた。とはいえ、死ぬことは避けたい桂木は仕方なくエルシィの頼みを聞き入れ、二次元の女を落とし続けてきた経験を用いて三次元女の攻略を行うことに。


出典:神のみぞ知るセカイ 1巻より


 

ギャルゲーで学んだ恋愛テクニックを駆使して、たくさんの女を落とす!

 ゲームでの親密度は出会いの数に比例する、ゲームでは「好き」と「嫌い」は変換可能で喧嘩をして嫌われるようなイベントもプラスになっていると、いうように二次元の女も三次元の女も本質は同じという考えから桂木は二次元の女を落とし続けてきた経験を用いて三次元女の攻略を行う。
 駆け魂に住処にされた女子は桂木の周りにたくさんおり、彼女ら全員の駆け魂を集めるために奔走する。攻略対象の女子は一人一人で攻略方法が違い、時に二次元での攻略法が効かないこともある。しかし、桂木は諦めることなく駆け魂集めを次々に成功させていく。


出典:神のみぞ知るセカイより

 ちなみに、桂木に恋をした女子は駆け魂が抜けると桂木と関係や恋心をすべて忘れてしまうため、浮気にはならず女子同士の揉め事にもならない。
 

女神編 / 再攻略編

 駆け魂集めの攻略がひと段落つき始めた矢先、女神・アポロを宿す桂馬のかつての攻略対象・中川かのんが地獄からの刺客に襲われ瀕死の状態に陥ってしまう。過去に攻略した女子の中に女神が宿っている可能性に行きついた桂馬は、かのんを救うべく「一週間以内に女神をすべて見つける」と決意する。
 女神を復活させるため、桂木は再び攻略対象の女子たちに接触し、女神が宿っているかの確認+再攻略を行うことになるが・・・。


出典:神のみぞ知るセカイ 13巻より


 

評価・感想

 二次元の世界では落とし神と呼ばれるほどまでの実力を持つ桂木桂馬が三次元女子を攻略し、恋に落とすことで駆け魂を外に出させる手伝いをするという話。攻略対象の女子たちは桂木の通う学校の下級生、同級生、上級生はもちろんのこと、アイドル、教育実習生と様々な属性を持ち桂木を惑わせるが、最後はギャルゲーで鍛えた恋愛テクニックを駆使して攻略を完了させるというのが主な話の流れ。
 攻略を終えると女子が記憶をなくす点と主人公自体が恋愛に熱を持っていないために、他の恋愛漫画ではあり得ない取っ替え引っ替え恋愛対象を変えることが許されており一つの作品であるのに様々な種類の恋愛が詰め込まれている。すべての恋愛エピソードが好みではなくとも一部の話を気に入ってもらえれば読者を引き込むことができるメリットから、面白いという感想があったとしてもつまらないという感想は出にくいようになっている。(私自身も攻略編は脱落組だが、つまらないという印象はなかった)

 反対にデメリットとして、話の展開上攻略対象となった女子たちとの進展がその後ないという点がある。せっかく気に入った話があってもその後の展開がなければ少し寂しい。しかしながら、そのデメリットは女神編である程度緩和しており、かつて攻略対象であった女子たちの中に女神がいる〜という話から再び女子たちの攻略が始まる。しかも今回は女子たちの記憶が消えない中で複数の女子を同時攻略するという、浮気や他の女子たちの目を考えながら攻略していく主人公の活躍、その方法が面白い!

 展開も構成も設定も邪道な究極の恋愛漫画、ぜひともおすすめ!

 

評価点:89点
しょーり

しょーり管理者 兼 ライター

投稿者プロフィール

ライターのしょーりです。

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