『たいようのいえ』の評価・感想 歳の差幼馴染の切ないラブストーリー!

たいようのいえとは?

  • 『たいようのいえ』は、タアモによる日本の少女漫画作品。『デザート』(講談社)で2010年6月号から2015年3月号まで連載された。
     
  • 単行本は全13巻。なお、作者にとってはこの作品が初のオリジナル長期連載となる。
     
  • 2014年、第38回講談社漫画賞少女部門受賞。単行本は、12巻発売時点で155万部突破している。
     

表紙画像・出典:http://www.ebookjapan.jp/ebj/26479/volume1/

あらすじ

 子供の頃、向かいの中村家に入り浸っていた本宮真魚は両親の離婚により、その地を離れ、父と二人暮らしをしていた。しかしある日、父の再婚により自分の居場所がなくしてしまう真魚は、中村家に住まわせてもらうことに。
 真魚がいなくなった後、交通事故で両親を亡くし、さらには弟妹も離散してしまったが一人で中村家を守る中村基は昔と変わらず優しく、真魚は基への恋心に気づく・・・。

気になったら試し読み!

 
たいようのいえ (1)
タアモ 講談社
通常400円(税別)
「今、この家に帰ってこなきゃいけないのが、すごくすごくうれしい――」……子供の頃、むかいの基(ひろ)の家に入りびたっていた真魚(まお)。その家に行くと必ず元気になれたから。数年後……父の再婚で家に居場所がなくなった真魚は、両親を亡くして以来、独りで家を守る基の家に住まわせてもらうことになったけれど……!?年の差幼なじみ2人の、明るく切ないラブストーリー!
 
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主な登場人物

本宮 真魚(もとみや まお)

 本作の主人公。高校2年生。両親が離婚し父親と暮らしていたが、父が再婚し、義母や義妹とはうまくいかず家に自分の居場所がなくなり、幼馴染みの基の家に転がり込むこととなる。
 「空海(くうかい)」というハンドルネームで『たいようのいえ』という自伝を交えた携帯小説をネットにアップしている。料理や掃除など家事全般が下手。甘いものが苦手。時折、「真魚(まぎょ)」と呼ばれることがあり、その度に「真魚(まお)」だと訂正する。荒っぽい言葉遣いが直らず、基によく注意される。基のことが好きであり、お母さんのようだとも思っている。真魚の名前の由来は空海の幼名から。

中村 基(なかむら ひろ)

 24歳。新人プログラマー。
 真魚が書いている携帯小説『たいようのいえ』の読者であるが、作者は同僚の杉本だと思っているほか、ハンドルネームの読み方を「そらみ」と勘違いしている。両親は他界しており、家をなくしたくないという思いから両親が生前に買った家で一人暮らししているが、家に居場所がなくなった真魚が同居人として一緒に暮らすことになる。両親の他界の際にバラバラになった弟妹たちと、また一緒に暮らしたいと思っている。
 緑ガメの若葉と柴犬のコロッケを飼っている。

中村 大樹(なかむら だいき)

 基の弟。高2。基と真魚の同居に最初は反対だったが、2人の様子を見ているうちに納得する。
 基の呼びかけで一時帰宅し、その後基の家に住む。そして、真魚と同じ高校に編入した。真魚とは意外に趣味が合い、気持ちの悪い海外のキャラクターに異常な程の興味を持っている。実は昔から真魚のことが好き。

中村 陽菜(なかむら ひな)

 基の妹。中3。小さいころ真魚と最初に仲良くなり、中村家に真魚を最初に連れてきた。
 昔は明るい性格だったが両親の死をきっかけに、暗くはないがどこかおとぼけているような心ここに在らずな様子でになってしまっていた。仙台の親戚の家に引き取られており、登場当初は実家に帰ることを嫌がったが真魚と基の声でついに帰宅することになる。

 

この漫画の特徴

昔お世話になった中村家に居候することに

 昔、父親はいつも仕事、母親はいつもどこかへ出かけていたため真魚はいつも寂しく1人でいた。ある日、真魚は中村家長女の陽菜に連れられ中村家でゲームしたり、兄弟と遊んだたりと中村家で遊ぶことが増える。中村家の両親は優しく、兄弟妹はいつも仲良く元気な中村家に真魚は心を開いていった。
 そして、高校生となった真魚は両親の再婚をきっかけに家に自分の居場所を無くし、夜外でコンビニ弁当を食べようとしていたところ、今度は中村家長男の中村基に連れられ再び中村家にご厄介になることに。


出典:たいようのいえ 1巻より


 

基の願いはいつか再び家族で暮らすこと

 中村家の両親は大雨の日に交通事故に遭い亡くなっており、兄弟妹は離散。弟と妹は親戚の家に引き取られ、元の中村家には基しかいない状態だった。そのため居候するには十分な広さではあるが、真魚は家も基もどこか寂しげであると感じていた。
 基の目標は自分が守り続ける今の中村家に再び兄弟妹が揃い、また暮らしたいというものだったが、基は弟も妹もいつかこの家に戻ってきたいとだろうと当然のように思っていたため弟妹にはっきりと「一緒に暮らしたい」と言ったことはなかった。そこで真魚は「ちゃんと言わなきゃわからないこともある」と基に助言。
 改めて基は弟妹に一緒に暮らしたいとメールをしたのだった。


出典:たいようのいえ 1巻より


 

思わず口から溢れる恋心

 真魚がただ男子と一緒に歩いていたところを基に見られてしまい、帰宅後茶化す基に対して真魚は自分が好きなのは基であるとはっきり口にした。今も昔も何度も自分の辛い時に一緒にいてくれた基への恋に気づいていた真魚は勘違いされたくないという思いからそう発言した。基には可愛いもう1人の妹くらいにしか思ってはいなかったが、それ以来真魚を意識する場面が増え・・・。


出典:たいようのいえ 1巻より


 

評価・感想

 内容は両親の離婚と父親の再婚で家に居場所を失ってしまった主人公と、両親が亡くなり弟妹は離散しながらも1人で家を守る幼馴染の基との恋愛が主な内容となっている。さらに物語は恋愛に限らず、崩れかけた両家族のわだかまりや疎遠といった問題を解決し家族として復活するヒューマンドラマ的要素も含まれており、涙無くしては見れないような心温まるエピソードがかなり印象的な漫画だ。

 たいようのいえは真魚と基の特殊な経歴により、他の恋愛漫画に比べて1カップルの恋愛に恋愛パターンを複数盛り込むことができているため胸キュン要素が多いのが特徴。具体例として恋愛パターンをあげると”不幸な過去がありながらもお互いに支え合う”、”同棲”、”歳の差カップル”の三つなどがあり、どれもその要素を生かす自然な展開にドキドキすること間違いなし。特にお互いの辛い部分をわかり合い、真魚は基を、そして基は真魚を助けよう手伝おうとする場面はこの漫画でしか味わえない面白さがある。


出典:たいようのいえ 2巻より

 そして、この漫画を評価するに欠かせない要素として、事故や離婚などの不幸によってぐちゃぐちゃとなった両家族が少しずつ良い方向へ向かっていく展開がある。真魚の父の考え方を変えようと基が必死に訴えたり、弟妹が帰ってくるきっかけに真魚が関係していたりと、単に慰めあったり支え合うだけではなくお互いがお互いの幸せを真に願って行動していることも実に感動的。
 冒頭からわかりやすいくらい悲観的な要素が多い分、わだかまりが消え、そして弟妹が帰ってきて家が賑やかになっていく描写は想像以上に心温まるはず!読んだことのない人は是非とも手にとって読んで見てほしい!
 

評価点:80点
しょーり

しょーり管理者 兼 ライター

投稿者プロフィール

ライターのしょーりです。

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