『ハチワンダイバー』の評価・感想 メイドのヒロイン=最強のライバル!?

ハチワンダイバーとは?

  • 『ハチワンダイバー』は、柴田ヨクサルによる日本の漫画作品。『週刊ヤングジャンプ』(集英社)2006年41号から2014年33号まで連載された将棋アクション漫画。元奨励会の青年・菅田がアキバの受け師に導かれて真剣師との戦いを繰り広げていく。
     
  • 宝島社「このマンガがすごい!」2008年版オトコ編1位作品。
     
  • 2008年にテレビドラマ化。
     

表紙画像・出典:http://www.ebookjapan.jp/ebj/132458/volume1/branch9/

あらすじ

 かつてプロ棋士を目指していた主人公・菅田健太郎だったがプロを挫折。今では賭け将棋で日銭を稼ぎつつ漫然とした日々を送っていた。
 勝負に勝ち過ぎ対局を避けられるようになってしまった菅田は、ある日秋葉原の凄腕棋士のウワサを聞く。相手を求め秋葉原に赴いた菅田は自信満々でメガネの女真剣師「アキバの受け師」に勝負を挑むものの、手も足も出ずに完敗。
プライドをズタズタにされ、その悔しさから久々に将棋への情熱を取り戻す菅田。しかし自堕落な生活で部屋は荒れ放題。片付けの為に清掃会社に派遣サービスを依頼するが、現われたのはなぜかメイドで、しかも菅田を「ご主人様」と呼ぶそのメイドこそ彼のプライドを打ち砕いた張本人、「アキバの受け師」だった。
 菅田はアキバの受け師に勝つため再び勝負を挑むが・・・。
 

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ハチワンダイバー 1巻
柴田ヨクサル 集英社
 表のプロとは違う、賭け将棋をなりわいとする「真剣師」の青年・菅田。アマ最強を自負する彼を倒したのは、秋葉原の女真剣師だった! テンション無限大! 81マスの宇宙を舞台に繰り広げられる破天荒将棋バトル、ここに開幕っ!!!
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主な登場人物

菅田健太郎(すがた けんたろう)

 本作の主人公。幼い頃から20年を将棋に捧げるも、四段昇格ならずプロへの道を断念し、奨励会退会。その後、素人相手の真剣で日銭を稼いで漫然と生きる日々を送っていたが、「アキバの受け師」に敗北したことをきっかけとして、真剣の道を本格的に歩み始める。
 ヤクザのマムシとの一戦で「(将棋の)盤に潜れ」という、かつての師匠の言葉を思い出して覚醒。以降、集中して本気を出す時等には「ダイブ!」と叫び、自らを9×9=81マスの将棋盤に潜る者ハチワンダイバーと名乗る様になる。
 将棋に対する執着心と同様、中静そよ(みるく)に並々ならぬ好意を抱いており、掃除のサービスとは関係なく度々将棋の本で埋まった自宅アパートに出張させている。

中静そよ(なかしず そよ)

 本作のヒロイン。「アキバの受け師」と呼ばれる女真剣師。19歳。普段は地味でメガネを着用している。
 「秋葉原メイド掃除クラブ」で出張メイドのアルバイトをしており、メイドとしての源氏名はみるくであり、メイドになることが心の支えになっている。メイド時は胸元が大きく開いたメイド服を着用して依頼者に愛想よく笑顔で振舞うが、平時は無表情かつ無口で1000万円を賭けた真剣でも顔色一つ変えず平然としている。
 作中で描写されている中では最強レベルの棋力の持ち主。「受け師」の異名通り、強固な囲いで相手の攻めを受け潰す強力な受けが持ち味。将棋に関しては計り知れない実力と知識を有しているが天才という訳ではなく、膨大な努力に基づいた強さである。

 

この漫画の特徴

強すぎるアキバの受け師

 将棋の対局を生活の糧としている人間には2種類いる。一つは当然将棋のプロ・プロ棋士。もう一つは賭け将棋を生業とする通称・真剣師がいる。
 将棋のプロ養成機関・奨励会でプロを目指し後一歩のところで夢を断たれた主人公・菅田は今では賭け将棋で日銭を稼いでいる生活を送っていた。プロになれなかったといってもその手前までいっていたため街のアマチュアに比べれば強く、賭け将棋では182勝0敗と一度も負けなかった。そのため菅田の強さは道場に知れ渡り、勝負する者はもういなくなってしまう。
 菅田が諦めず相手を待っていた時、中年オヤジから誰とでも”倍層”注1で必ず相手をしてくれる”アキバの受け師”の噂を聞く。早速アキバに赴き受け師と対局、最初自惚れていた菅田だったが、結果はたった7分58秒で完敗。
 自宅に帰り悔しさから暴れまわり、そして久しぶりに勉強をしようと思い立つものの部屋が汚いことに気づく。掃除をしようにも1人で掃除をするには限界があると思った菅田は清掃会社に派遣サービスを依頼。しかし、現われたのはなぜかメイドで、しかも菅田を「ご主人様」と呼ぶそのメイドこそ彼のプライドを打ち砕いた張本人、「アキバの受け師」だった。
 菅田はこれまでの勝利金全てを賭けて、メイド姿のアキバの受け師に再戦を申し込むがまた敗北してしまうのだった・・・。


出典:ハチワンダイバー 1巻より

注1:倍層・・・自分側の掛け金に対して相手はその倍の掛け金を出すこと。例自分が千円に対し相手が二千円。
 

81マスの版に潜る!!

 アキバの受け師に勝つために・・・。その前に、アキバの受け師に挑むためのお金集めのために、菅田は高価な将棋の駒を質に入れ軍資金を得た後、将棋師としてではなく真剣師としてカモを生かさず殺さず丁寧に勝ちを拾いながら軍資金を増やしていく。
 ある程度お金が貯まったところで質に入れた駒を取り戻そうとする菅田。しかし、駒はすでに流れており、購入者はなんとアキバの受け師だった。駒を返して欲しいとお願いする菅田にアキバの受け師は駒を返すが、自分の代わりに真剣師達と真剣を指すことを条件とした。
 真剣師達と戦うことになった菅田だったが太刀打ちできないほど強い相手も現れる。その時、かつての師匠の言葉である「どこまでも深く盤に潜るのが将棋指しだ!」という言葉を思い出し、対戦中菅田はとてつもない集中力を持って”潜る”感覚を掴み、見事勝利。対戦相手に名を聞かれ思わず、将棋盤81マスの中に潜る”ハチワンダイバー”と名乗った。


出典:ハチワンダイバー 2巻より


 

そよに連れられ真剣師達と戦うたびに少しずつ強くなっていく菅田

 駒の件をきっかけにアキバの受け師・中静そよから次々に真剣師との対戦を受けるよう言われる。かつてプロで活躍していた雁木使いのニこ神、将棋を題材にした漫画を連載している漫画家・文字山ジローなどなど将棋の猛者達と連戦し、さらに将棋の腕を上げていく菅田。
 賭け将棋を生業としているため断る理由はないが猛者達と戦わせる理由を菅田はそよに問う。そよはその場では強くなって欲しいとだけ答えるが、実は菅田を闇将棋集団・鬼将会を倒すためのメンバーにするためであった。


出典:ハチワンダイバー 2,3巻より


 

評価・感想

 プロ棋士を諦め、賭け将棋で生計を立てていた主人公がアキバの受け師と対局したことで、真剣師としての新しい棋士の道を進んでいくという話。ライバルであるアキバの受け師を倒すことを目標にしながら真剣師の猛者達と対戦しながら、ヒロインのメイドに癒してもらうまでが一連の話の流れ。特徴的なのはライバルのアキバの受け師とメイドのヒロインが同一人物であるという珍しい関係であり、また両関係とも主人公にとって自分を支えるものとしての役割となっている点が面白い

 感想としては将棋を題材にしており、将棋の型や戦法が大まかに紹介されるものの細かな部分についての描写は少ないと感じた。基本的には対戦相手と主人公の両者の駆け引きや主人公の考え・思いが描かれ、賭けた物のの重みに応じて弱くまたは激しく描写される。この漫画の特徴としてコマを大きくとるため必然的にそれが迫力に変わっており、将棋漫画というよりは将棋バトルアクション漫画としての位置付けが正しいだろう。
 真剣師として序盤はお金を稼ぐことに躍起になったりとお金がきっかけになることが多いが、時にはヒロインのおっぱいを揉む権利を賭け合うというちょっとおかしな賭けもあれば、ヒロインを取り合うといった主人公の日常を狂わせるものを賭けるもので話の内容と面白さに違いが出てくるのも見所だ。
 

評価点:83点
しょーり

しょーり管理者 兼 ライター

投稿者プロフィール

ライターのしょーりです。

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  1. Great article. Good to understand for everyone.

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