『エリアの騎士』の評価・感想 天才の兄を引き継いだ弟のサクセスストーリー!

エリアの騎士とは?

  • 講談社発行の少年漫画誌『週刊少年マガジン』2006年21・22合併号から2017年17号まで連載。
     
  • また「本編」とは別に、その前日譚に相当するエピソード「番外編」とおまけギャグ漫画の「4コマ」が存在し、「番外編」はこれまでに『週刊少年マガジン』2007年28号(第9巻収録)、2009年9号(第15巻収録)、『月刊少年ライバル』2009年8月号(第18巻収録)など、「4コマ」は単行本巻末(書き下ろし)や『マガジンSPECIAL』でそれぞれ掲載されている。
     
  • 『週刊少年マガジン』2011年43号にてテレビアニメ化が発表され、2012年1月から9月にかけて放送された。
     
  • 2009年10月15日にコナミから発売されたニンテンドーDS専用ゲームソフト『少年サンデー&少年マガジン WHITE COMIC』では、本作から逢沢駆と美島奈々がゲスト出演した。
     
  • 単行本は全57巻が刊行されている。2011年12月15日時点の総売上部数は650万部以上(講談社およびテレビ朝日による発表)。
     

表紙画像・出典:http://www.ebookjapan.jp/ebj/13382/volume1/

あらすじ

 U-15日本代表の10番にして、鎌倉学館中学サッカー部キャプテン、逢沢傑。天才と呼ばれる傑を兄にもつ駆は、他人に怪我をさせてしまって以来、”左”のシュートを苦手としていた。おかげで部では、ミスター・ノーゴールというありがたくないあだ名をもらい、自らマネージャーの道を選んだ。
 ところが、突然兄に指名され、レギュラー極めの紅白戦に出ることに。ワントップとして奮起しあにとのホットラインを繋ぐものの、弱点を克服することは叶わず、交代させられてしまう。しかし、2人の幼馴染の奈々は、司令塔の傑から本気のパスを引き出し、そのパスを取れた駆の動きにFWとしての才能を感じていた。
 次の日の朝、偶然一緒に登校することになった傑と駆。そこで駆はサッカー部を辞めることを傑に伝えるが、傑は”司令塔がピッチの王様だとすればストライカーは騎士。パスを受けてゴールマウスをこじ開ける勇猛果敢な「エリアの騎士」が必要だ”と言い、暗に駆の続投を願うのだった。


出典:エリアの騎士 2巻より

 

気になったら試し読み!

 
エリアの騎士 1巻
原作:伊賀大晃 漫画:月山可也 講談社
400円(税別)
トップ選手も大絶賛!!これぞ本格サッカー漫画!“日本サッカーの至宝”“U-15の天才エース”と呼ばれる兄・逢沢傑(あいざわ・すぐる)に憧れながらも、とある過去の呪縛によって、マネージャー職に「逃げ」てしまった元FW(フォワード)の駆(かける)。人前ではボールを蹴れないそぶりを見せつつも、本当はサッカーをしたくてたまらない――。ジレンマだらけの駆だが、「お前は世界レベルのFWになれる!」という檄(げき)を浴びる。……厳しくやさしい「言葉」の主は、いつも仰ぎ見る兄だった!!
ebookjapan BookLive! 楽天

 

主な登場人物

逢沢 駆

 本作の主人公。江ノ島高校2年生で、ポジションはフォワード。
 幼い頃から兄・傑と共にサッカーに情熱を注いでいたが、小学校6年生時にチームメイトで親友の日比野に重傷を負わせてしまったことで長いスランプに陥っていた。鎌倉学館中等部ではマネージャーに甘んじていたが、その裏で一人夜の公園で練習する日々を過ごしていた。
 傑や親友の祐介、奈々からは素質を認められてはいたが、けじめを着けるためにサッカーを辞める決意した矢先、傑が急死。自身も重体となるも、傑の心臓を移植することで一命を取り留めた。傑の日記からその真意を知ると、命が続く限りサッカーを続けていく事を決意する。

美島 奈々

 本作のヒロイン。駆の同級生で江ノ島高校サッカー部マネージャー。選手としてはミッドフィールダー。
 幼馴染の駆らからは名前をもじって『セブン』の愛称で呼ばれている。アメリカ生まれ。幼少期は同国で過ごし、小学生時は日本で逢沢兄弟、日比野と同じクラブでプレー。しかし、親の転勤で再びアメリカへ引っ越す。その後は現地でデビューして目覚ましく活躍するも、周囲からのプレッシャーと2つの国籍を持つ事に迷う中、両親の転勤を機に日本へ帰国。その後傑から頼みに応じて、宇宙人(グレイ)マスクで正体を隠したまま駆の練習に付き合う。

逢沢 傑

 駆の1歳上の兄。ポジションはミッドフィールダー。
 10歳でU-12日本代表に選出後、常に世界のトップステージで10番を背負い戦い続けた天才。「日本サッカーの救世主」「日本の至宝」として将来を期待され、弟からも尊敬されていた。
 ピッチ上の展開を的確に把握し、優れたフェイント、ドリブル、パスセンスなどで状況を打破し、自らも高い決定力も持つなど全てにおいて類い稀な才能を持ち、他を圧倒する存在感を放つ。そのため『伝説のトップ下』と称された。それらは才能に驕らず、弛まぬ努力を積み重ねた実力である。

 

この漫画の特徴

天才MFの兄・傑と元FWで部のマネージャーの弟・駆

 U-15日本代表、加えて鎌倉学館中学サッカー部キャプテンの逢沢傑。天才と呼ばれる傑を兄にもつ駆は、他人に怪我をさせてしまって以来、左足でのプレイを苦手としてしまう。お世辞にも上手いとは言えなくなってしまった駆だったがそれでもサッカーを諦められず兄や部を支えるマネージャーの道を選ぶ。兄がプレーヤーを極めるなら、自分はマネージャーを極めてやると息巻く駆だったが、兄はそれを良く思ってはいない。
 部活でボールを蹴らなくなってから駆は夜の公園でボールを追うようになっていた。そこへ宇宙人のマスクを被った怪しい人物が現れ、駆からボールを奪い取る。宇宙人はかなり上手く全然かなわない、しかし駆は宇宙人と走りボールを追うことでサッカーをしている時が一番楽しいと感じるのだった。
 一方、外へボールを蹴りに行っていた駆を傑は二階のベランダから見ていて・・・。


出典:エリアの騎士 1巻より


 

レギュラー決め紅白戦に参加することになった駆

 予選レギュラーを決める紅白戦が部内で行われることになる。ところが、プレーヤーでない駆がキャプテン・傑に言われて紅白戦に出ることに。自分はマネージャーだと言い張る駆に恥をかきたくないからでないのか?ならばサッカー部を辞めろと問答無用で傑は駆を試合に参加させる。
 そして試合。傑と駆は同じチームで駆がFW、傑がMF。試合早々傑が華麗な足にボールが吸い付いているかのようなフェイント&ドリブルで前進、そしてある程度上がったところで駆へのキラーパスが放たれる。しかし、ボールの行く場所を持ち前の嗅覚で察知することができる駆でも傑の本気のパスには簡単には届かない。ところが「今のならば取れるはずだ」とげきを飛ばしそれ以降何度も駆への本気パスが飛んでいく。
 試合中盤駆はようやく傑のパスを受け取れるようになり、シュートチャンスが増える。しかし、トラウマが駆の邪魔をして左足でのシュートを避けたことでキーパーに時間を与えゴールを奪えなかったり、思い切って左でシュートをしてもゴールを捕らえることはできず駆は交代させられてしまう。
 結果は無得点に終わった駆だったが、傑の本気パスを受け取りゴールを攻める場面は他のチームメイトやかつての友人で同じマネージャーの美島奈々に一目置かせるには十分だった。


出典:エリアの騎士 1巻より


 

傑から駆へのラストパス

 次の日の朝、偶然一緒に登校することになった傑と駆。そこで駆は傑に自分のことで気にして欲しくないとサッカー部を辞めることを傑に伝える。
 「もっとすごくなってピッチの真ん中で王様みたいに輝いていてほしい」と言う駆。しかし傑は駆のその言葉に対し、王様が1人で頑張っても戦いには勝てない。司令塔がピッチの王様だとすればストライカーは騎士。自分にはパスを受けてゴールマウスをこじ開ける勇猛果敢な「エリアの騎士」が必要だ”と言い、暗に駆の続投を願うのだった。
 しかし、その直後、不運なことに居眠り運転をしていたトラックが傑と駆に突っ込んで、傑は脳をひどく損傷し脳死、そして駆はトラックの積んでいたパイプが心臓に突き刺さり危険な状態となってしまう。医師は脳死した傑の心臓を駆に移植することが最善であると両親に提案。両親はそれを受け入れ、駆は傑の心臓を移植され窮地を脱する。
 後日、サッカー部を辞めようとしていた駆の前にいつもの宇宙人マスクを被った人が現れる。宇宙人はなんとかつて同じサッカーチームのチームメイトで同じマネージャーの美島奈々で、奈々から駆が生き残ったのは傑のおかげ(心臓移植)であることがここで初めて告げられる。
 帰った駆は兄の部屋で兄がつけていた日記を見て、自分と駆が同じピッチに立ちW杯で優勝するのが傑の夢であったことを知り、もう逃げずにサッカーを続けることを誓うのだった。


出典:エリアの騎士 2巻より


 

 

評価・感想

 トラウマのせいで上手くサッカーがプレイができなくなった主人公。マネージャーとして身近にサッカーとともにいたがついに辞めることを決断する。ところが天才で誰もが憧れる兄・傑の死と傑から心臓移植を受けた主人公は兄の想いと夢を引き継ぎサッカープレーヤーとして復帰。中学サッカー&高校サッカーを中心に主人公が活躍する王道サッカー漫画となっている。
 俗にいう十字架背負ってる系主人公だが、心臓を提供したのが天才プレーヤーの兄というのがまたいやらしく、読者を一気に引き込む。事故を匂わせる引きが序盤にいくつもあり何か起こることは予想できたがまさか死んでしまうとは・・・。植物状態くらいにしておいて再登場があってもよかったかな〜というのが個人的な感想。

 この漫画の面白いところは、死んでしまった傑の面影やプレイが駆に引き継がれている点だ。
 傑の心臓を得たことで駆の弱点が解消されるのと同時に傑の強みであった華麗なフェイント&ドリブルも駆が引き継ぎ、駆がめちゃくちゃ強いキャラに変貌、十字架を背負うのと同時に無双系主人公にもなってしまう。さらに、傑の認める相手と駆が出会った時に移植した心臓が高鳴ったりと傑の存在が多少なりとも駆の中に残っており、胸の高鳴りを抑えようと心臓を抑える主人公の姿が印象的。


出典:エリアの騎士より

 いつの間にか一昔の作品になってしまったがいつの時代、どんな世代が読んでも必ず面白いと思える内容になっているので是非とも気軽に手にとってみてほしい。ハマること間違いなし!

評価点:95点
しょーり

しょーり管理者 兼 ライター

投稿者プロフィール

ライターのしょーりです。

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  1. good article very hopeful

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