『火ノ丸相撲』の評価・感想 夢は横綱!?暑苦しいほど面白い相撲漫画ここにあり!

火ノ丸相撲とは?

  • 『火ノ丸相撲』は、川田による日本の漫画作品。川田の初連載作品となる相撲漫画。『少年ジャンプNEXT!』(集英社)・『週刊少年ジャンプ』(集英社)に読切版が掲載されたのち、『週刊少年ジャンプ』2014年26号より連載中。
     
  • 2015年2月にアニマックスでVOMICが放送された。
     
  • 火ノ丸相撲 TVアニメ10月放送!
     

表紙画像・出典:http://www.ebookjapan.jp/ebj/256232/volume1/branch17/

あらすじ

 日本古来の武道であり、数少ない「無差別級」格闘技「相撲」!
 「大きく」「重く」が絶対という相撲界の常識を覆し、(背伸びして)身長160センチの小さき少年・潮 火ノ丸が弱小の大太刀高校相撲部と日本一、そして横綱という頂を目指す。
 部長の小関に火ノ丸と不良の五条が加わり、3人となった相撲部は団体戦地区予選に出場。小関と五条が負け続けてしまい追い込まれる中、火ノ丸は2人へ必勝のアドバイスを授ける。そのおかげで予選を勝ち進んだ大太刀高校は、決勝トーナメントで中学横綱の沙田を擁する強豪・石神高校との対戦を迎え・・・!?

気になったら試し読み!

 
火ノ丸相撲 1巻
川田 集英社
380円 (税別)
弱小の大太刀高校相撲部に現れた1年生、“小さき”少年・潮火ノ丸!「デカく」「重く」が絶対の競技に似合わぬ体格のこの新入部員、実はとんでもない過去が!?頂点・横綱を目指す――ド白熱高校相撲、開幕!!
ebookjapan BookLive! 楽天

 

主な登場人物

大太刀高校相撲部

潮 火ノ丸(うしお ひのまる)

 本作の主人公。大太刀高校一年生。異名は国宝「鬼丸国綱」。
 4年前の小学生相撲二冠王となった実績があり、国宝「鬼丸国綱」という異名を持ち将来を嘱望されていた。しかし、中学時代は身長が伸びず無差別級競技である相撲においてこの背の低さは致命的な欠点となり、中学相撲公式戦での実績は無いに等しく騒がれる事もなく相撲界から負け消えた。周囲からは終わった選手と思われていたが、その裏で体格差を帳消しにするだけの地道かつ過酷な稽古を「三年先の稽古」として人知れず積み続け、高校入学を期に再び頂点を目指すべく相撲界に復帰した。

小関 信也(おぜき しんや)

 大太刀高校三年生で、相撲部の部長。
 廃部同然の弱小相撲部で「大関」という呼び名でからかわれ、相撲道場は部員には手を出さないという条件付きではあるものの佑真ら不良達に占拠され、ダチ高一の腰抜けと罵られる日々に耐えつつ二年もの間一人相撲部を守っていた。
 部員一人だけで相撲道場が使用不能の時期も、四股踏みは勿論の事一人砂嚢を担いでのトレーニング、知り合いのいる西上高校への出稽古などで稽古は怠っていなかった。

五條 佑真(ごじょう ゆうま)

 大太刀高校三年生。生徒会副会長の五條礼奈は妹。
 ダチ高の不良グループの元リーダー。空手の有段者で入学以来ケンカ無敗の「ダチ高・最強の男」と持て囃されていた。当初は相撲の事を「裸同然の姿で男同士が抱き合う競技」と嘲り、小関を追い出して相撲道場を舎弟と占拠していたばかりか、小関が校庭の角に作った手作りの土俵を破壊する等相撲を侮辱する行為を働いたために、激怒した火ノ丸と対立。火ノ丸のぶちかまし一発で軽々とふっ飛ばされ完敗を喫する。本当の意味での最強を目指すべく意地とプライドを捨てて相撲部へ入部。自分の意思で自分達が荒らした部室を一人で掃除し、小関にそれまでの無礼を謝罪。

國崎 千比路(くにさき ちひろ)

 大太刀高校二年生。元レスリング部員。国体で個人戦優勝を果たすほどの実力者。
 裏表のない竹を割ったような性格ではあるが、学園祭の余興で他の運動部の強者と異種格闘技戦を行うなど目立ちたがりで自己顕示欲が強く、自分に負けた相手には痛烈にダメ出しを行うなどかなり横柄で面倒な性格。
当初は相撲の事を「手がついたり土俵から出ただけで勝負がついてしまう負けの重みが軽い競技」と見下していたが、学園祭の余興で火ノ丸に敗れたことで相撲に強い興味を抱き、相撲部に入部する。

三ツ橋 蛍(みつはし けい)

 大太刀高校一年生。元音楽部員。
 気弱だが同級生の火ノ丸に対しても「さん」付けで呼び、丁寧語で話す礼儀正しい性格。千比路からは「ホタル」と呼ばれている。
 6歳からフルートをやっていたが、スポーツに打ち込んだ経験は全くなく、ひ弱な体つきの自分にコンプレックスを抱いていたが、自分と同じように小柄な体格ながらも大きな相手に立ち向かっていく火ノ丸の姿に感化されて相撲部に入部を決意した。

 

対戦校

沙田 美月(さだ みづき)

 石神高校一年生で、相撲部のエース力士。異名は国宝「三日月宗近」。
 一見するとチャラい言動が多く、主将の金盛の目を盗んでは稽古をサボろうとする軽薄者だが、天性の運動神経を誇り中学から相撲を始めたにも関わらず、三年時には「中学横綱」に君臨するほどの実力者。
 相撲を始めた動機は、当時の火ノ丸を見て恰好良く見える男になりたいという事であるが、自分が戦いたかった相手である火ノ丸は中学時代は相撲界から姿を消しており、不完全燃焼な心を抱えたまま才能のみで頂点に立ってしまったため相撲に対して真剣に取り組む事が出来ずにいた。

久世 草介(くぜ そうすけ)

 栄華大附属高校一年生の相撲部員。異名は眠れる国宝「草薙剣」。
 小学生の時から相撲を取り続けているが、小学四年生以降は公式戦には一切出場しておらず、名門栄華大附属に入学しようとそれは変わらず新入生であるとはいえ相撲部では狩谷と共に偵察やビデオ撮影等、実力不相応な雑務担当に甘んじていた。
 大横綱・大和国の息子であり、公式戦での出場歴がないのも小学四年生時の取組で対戦相手に大怪我を負わせ、父から「あいつが出ると他の若い芽を摘んでしまう」と試合に出る事を禁じられていたためであった。

 

この漫画の特徴

道場を取り返すため、不良と対決!

 ”相撲”
 土俵上で廻しのみを身につけて戦う日本古来の武道で、数少ない「無差別級」の格闘技。故に「大きく」「重く」ある者が絶対優位であり、高校相撲においても体重100kgを優に超える巨漢がひしめく。そんな中、”横綱”という頂を目指さんとする主人公・潮火ノ丸の彼の体はあまりにも小さかった。
 大太刀高校に入学した火ノ丸は登校初日から部員勧誘に精を出す上級生達の波に揉まれながら、相撲部部長・小関を見つけて相撲部入部を申告する。小関は小さい体型の火ノ丸に特に期待はしていなかったが部員になってくれるならばと火ノ丸を歓迎。
 早速立派な道場を見てみたいと言う火ノ丸。しかし、道場は不良の溜まり場&決闘場となり相撲部のものではなくなってしまっていた。代わりに小関自らが作り上げた土俵があり、火ノ丸もとりあえずは納得。練習はそこで行われることになった。ところが後日、不良たちの仕業で小関の作った土俵はぐちゃぐちゃに荒らされ練習などできない状態にされてしまう・・・。
 怒った火ノ丸は相撲道場へと殴り込みリーダーの五條佑真に勝負を仕掛ける。勝負の内容は10分間佑真の攻撃を耐えられれば道場は返してもらうというもの。3分も立っていられないだろうと笑ってた不良達、しかし火ノ丸は10分どころか15分殴られ続けてもビクともしない。それどころか、佑真の拳の方がダメージを受けてしまうのだった。耐える時間は終わり、今度は「相撲の時間だ」と火ノ丸は土俵で構え、立ち会い、佑真一瞬で吹き飛ばす!


出典:火ノ丸相撲 より


 

体型差の不利を帳消しにするほど稽古を積んできた

 小関がいつも出稽古でお世話になっている学校の相撲部に火ノ丸も参加することになった。火ノ丸は荒れる不良の佑真を連れて早速その学校に向かうがそこは小関の伝えた学校ではなく、関東2位強豪の石神高校の相撲部。何も知らない火ノ丸と佑真は来るはずのない小関を待ちながら石神高校相撲部の部員達と早速練習を開始してしまう。
 最初は基礎の四股300回。素人の佑真はもちろん、石神高校の部員達も四股に苦しむ中、火ノ丸は一時間以上やっても高々と上がるブレない足腰を披露。そこで、部員たちの噂で火ノ丸がかつて4年前の小学生相撲の二冠王”鬼の如し”強さで恐れられた”鬼丸”であったことが判明する。ところがその噂に物申すように石神高校相撲部の部長が「所詮高校相撲ではただのチビ」だと火ノ丸を罵った。
 火ノ丸は言う。確かに体型には恵まれず、周りと同じくらいの身長であった小学校では圧倒的だったが中学に上がるに連れて周囲の身長もぐっと伸び、負けてばかりになってしまった、と。しかし、高校生になった火ノ丸は絶対的な自信を持ち、部長に勝負を挑み負ければ相撲をやめると宣言する。
 火ノ丸と石神高校相撲部部長との対戦。得意とするパワーと有利な身長差で勝負をかける部長に対し、火ノ丸はあえて部長の得意な戦い方で真っ向勝負を挑み圧倒的なパワーで押し返す。そして、部長を持ち上げた火ノ丸は必殺の右下手投げ・鬼車で部長を一回転させ土俵外に押し倒し、体格差の不利を物ともせず勝利を収めるのだった。


出典:火ノ丸相撲 より


 

大太刀高校 地区大会に出場!

 五條佑真を部員に迎え、小関、火ノ丸の三人で地区大会に出場する。試合で緊張し自信がない小関、そして、素人で何も考えず突っ込む佑真の2人は負けてしまってばかりだった。しかし、火ノ丸が2人に助言をし、なんとか勝利。順調に勝ち進んだ大太刀高校は先日出稽古で火ノ丸がお世話になった石神高校と対戦することになった。
 火ノ丸の相手は石神高校の主力で中学横綱であった沙田美月と激突。各時代で栄冠を勝ち取り、それぞれ国宝の異名を持る沙田と火ノ丸の夢の対決に2人を知る者は息を飲むのだった。


出典:火ノ丸相撲 より


 

評価・感想

 体格に恵まれなかった主人公が努力をし続け、舞台で強敵達と争い合う相撲漫画。
 相撲漫画と聞いて、積極的に読む気になる人は多くはないと思う。サッカーや野球など華々しい魅力的なスポーツ漫画がある中で、”太っただらしのない体型の男達が恥ずかしい格好をしてぶつかり合う”というイメージの相撲漫画は、有名な国技だとしてもどこか地味に思えて読む側も描く側も敬遠しがちになり、結果題材に上がることが少なく、スポーツ漫画界ではマイナーな部類になっていた。ところがこの漫画はスポーツ漫画界隈で高く評価され多くの人が知る相撲漫画のポジションを獲得した。
 内容は他スポーツ漫画ジャンルと(いい意味で)変わらず、友情・努力・勝利を基本として無双系の主人公が対戦校をなぎ払い、個性的な仲間を集め、高校&大学の大会で個人戦&団体戦共に優勝を目指すシンプルな内容になっている。熱い正統派のスポーツ漫画が好きな人には相撲を知らなくても十分面白く感じるはず。

 この漫画の面白い点はただの無双系主人公ではなく自身の低身長という不遇な状況を打破した努力の上での強くなったという背景や設定だろう。相撲のルール上抱えてしまった枷をどう乗り越えるかというポイントはスポーツ漫画の醍醐味だが、この漫画では努力という点で抑えしかも無双系主人公までのし上らせている。(個人的には知力で乗り越える漫画も好き)
 他のスポーツ漫画と変わらないとはいったがこの点に関してはこの漫画にしかない面白さで間違いない。

評価点:80点
しょーり

しょーり管理者 兼 ライター

投稿者プロフィール

ライターのしょーりです。

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