『ゆるキャン△』の評価・感想 行かなくても行った気分になる新感覚キャンプマンガ!

ゆるキャン△とは?

  • 『まんがタイムきららフォワード』(芳文社)にて、2015年7月号より連載中。本作のテレビアニメ化が発表された際には、同誌2017年3月号(第21話掲載)にて初めて表紙を飾った。
     
  • ドワンゴが運営するWebサイト「ニコニコ静画」内の芳文社公式コーナー「きららベース」にて、本編の幕間の出来事を描いた各話2ページの書き下ろし番外編が『へやキャン△』のタイトルで2016年4月9日より連載されている。
     
  • 2018年にはテレビアニメ化され、AT-X、TOKYO MXほかにて1月から3月まで放送された。
     

表紙画像・出典:https://www.ebookjapan.jp/ebj/338994/volume1/

あらすじ

 オフシーズンの一人キャンプが好きな女子高校生・志摩リン。
 今日もまた、富士山の麓で冬の一人キャンプを楽しんでたリンだったが、日帰りのつもりが日没まで居眠りして遭難しかけていた同じ本栖高校の生徒、各務原なでしこと出会う。なでしこはリンのと出会いをきっかけにキャンプに興味を持つようになり、高校の同好会である「野外活動サークル(野クル)」に入部し、メンバーとも関わりながら、毎週のようにキャンプに出かけるようになり、皆とのキャンプに夢中になっていく。
 一方、仲間とつるんで行動するのが苦手なリンは、一緒に同好会に入らないかというなでしこの誘いを断るが、スマートフォンのSNSを介して、なでしこや野外活動サークルのメンバーと繋がりを持つようになり、徐々にキャンプ場の情報やキャンプ道具、野外調理に関するノウハウを交換したり、誘われたりして、時々ではあるが行動を共にするようになる。

気になったら試し読み!

 
ゆるキャン△ 1巻
あfろ 芳文社
600円(税別)
富士山が見える湖畔でキャンプをする女の子、リン。自転車に乗り富士山を見にきた女の子、なでしこ。二人でカップラーメンを食べて見た景色は…。読めばキャンプに行きたくなる。行かなくても行った気分になる。そんな新感覚キャンプマンガの登場です!
ebookjapan BookLive! 楽天

主な登場人物

志摩 リン(しま リン)

 本作の主人公。小学生に見間違われるなど小柄な体格をしており、腰まで伸ばした髪を頭の上で大きな団子に結っている。キャンプの経験は豊富なほうであるが、キャンプ場で静かに一人の時間を過ごすことに魅力を感じており、基本的に閑散とした冬季にしかキャンプをせず、誰かとキャンプした経験は皆無。
 なでしこや千明から幾度か野外活動サークルのメンバーに誘われているが、彼女らの活動に対しては「ノリが苦手」という印象を抱いており、やや距離を置いている。

各務原 なでしこ(かがみはら なでしこ)

 富士山を眺めるのが好きな無邪気で活発な女の子。浜松市から山梨県へと引っ越してきた当日、自転車の遠乗りで富士山を見に来たものの、ビバークの用意もなく日没まで居眠りしてしまい困窮していたところをリンに助けられ、キャンプに興味を持つようになる。
 皆でまったりと過ごすようなキャンプに憧れて野外活動サークルに入部し、千明やあおいとのキャンプと、リンとのキャンプを交互にというハードなスケジュールをこなす。自分の情動に正直でありつつも他人の顔色も気にする性格で、天真爛漫なように見えてしっかりと相手を気遣うことができる。時に強引に、時に相手の顔色を見ながら、リンとの距離感を詰めていく。

斉藤 恵那(さいとう えな)

 リンの学校の友達で、休日も自宅からキャンプ先のリンとSNSでメッセージを交わす間柄。お節介焼きで、なかなか素直になれないリンと他の登場人物との間柄を取り持つなどして、リンをサポートする。
 ちくわという名の犬を飼っており、劇中ではしばしば連れ歩いたり話題にしたりしている。
 キャンプ道具のコストパフォーマンスよりも耐寒性能や安全性に関心を持っており、野外活動サークルのキャンプに初めて同行した際には、他のメンバーよりも桁違いに高額な冬山登山用の寝袋を持参して周囲を驚かせている。

大垣 千明(おおがき ちあき)

 本栖高校の同好会「野外活動サークル」の部長。騒々しく快楽主義的な行動派で、男気のある性格。眼鏡でツインテール。あおいやなでしこ、あかりからは「あき」「あきちゃん」と呼ばれている。
 少ない活動予算を遣り繰りすべく、あおいと共に、安価な道具や廃材をアウトドアで活用するための試行錯誤を普段から繰り返しており、高価な道具を買おうとすると鼻血が出る。リンを部員に加えようとしているが、リンからはやや苦手意識を持たれている。

犬山 あおい(いぬやま あおい)

 野外活動サークルの一員で、千明と2人で同好会を立ち上げた創立メンバーにして、さり気なく皆をフォローするまとめ役。お姉さんらしく落ち着いた性格で、のんびりとした関西弁風の口調で話す。
 太眉と八重歯が特徴。茶目っ気がありホラ話が好きだが、嘘を言っている時には目が泳ぐ。
 野クル活動用の資金稼ぎを兼ねてレジ打ちのアルバイトをしている。

 

この漫画の特徴

ベテランソロキャンパー女子が出会ったのは遭難しかけの女の子

 祖父の影響でキャンプ好きになり、特にオフシーズンの貸切状態でキャンプをすることをこよなく愛す女子高生の志摩リンは今日もキャンプをするために富士の麓まできていた。自転車に用具を乗せて毎年同時期によく訪れるキャンプ場にたどり着いたリン。いつものポジションに陣を張り、手際よくテント、敷物、椅子、机などなど必要な道具を揃える。さらに、寒さを感じると森の中から薪と松ぼっくりをかき集め、松ぼっくりを火種に慣れた手つきで難なく焚き火を開始するのだった。

 時間は過ぎて、夜。スープを飲み過ぎてトイレに行ったリン。用を済ませトイレを出ると涙を流し凍える1人の女子・各務原なでしこに遭遇するなでしこはその日、山梨に引っ越してきて自転車で富士山を見にきたが疲れて横になったら夜になるこの時間まで寝過ごしていたのだった。リンは家に連絡して迎えにきてもらえばいいと言うがなでしこは家の電話も自分の携帯の番号も知らないのだと言い、リンは仕方なくカップラーメンをなでしこにご馳走する。大喜びでカップラーメンを頬張るなでしこ、最中、富士山にかかっていた雲がなくなり目的の富士山を見ることができたのだった。

 後日、リンとのキャンプが忘れられず、仲間とのキャンプ活動に憧れるようになったなでしこは転校先の野外活動サークルに所属する。部員の大垣千明と犬山あおいと仲を深めながら野外活動サークルの活動を開始するなでしこ。ところが活動中、なでしこはリンの姿を図書室で発見!すぐに声をかけ、リンをサークルに誘うが・・・??


出典:ゆるキャン△ より


 

ベテランソロキャンパーの場合

 その日の休日もまたリンは1人でキャンプをするため前回とは違う解放感溢れるだだっ広いキャンプ場へと来ていた
 いつものように手際よくキャンプの用意を終えると、近くを散策。TVのロケやロックフェス、気球イベント等行われるそこは見所がいっぱいで、気になるものを見つけては、友人・斎藤にSNS経由で写真を送信。他愛もない会話を繰り広げる。

 ひとりのキャンプの時間が好きなリンはなでしこのサークル勧誘に嫌な顔をしてしまい、空気を読んだなでしこはリンへのサークルへの勧誘を諦めた。悪いことをしてしまった・・・と心残りのリン。ところが、なぜかなでしこが今まさにリンがキャンプをしているその場所に現れた。聞けばリンが唯一行き先を伝えた斎藤がなでしこに場所を教えたのだと言う。
 なでしこが来た理由は鶴の恩返しならぬなでしこの恩返しのため。先日カップラーメンをご馳走してもらったお礼として、なでしこが鍋料理を作るというのだ。切って煮るだけだ!と言うなでしこに不安を覚えるリン。しかし、鍋の出来は意外にもよく、出来上がった坦々餃子鍋は2人の体を温めた。
 サークルの勧誘を断ったリンだったが、なでしことのキャンプを経験し、複数人でキャンプをする良さにも少しづつ気づき始めるのだった。


出典:ゆるキャン△ より


 

野外活動サークルに所属したキャンパー初心者の場合

 なでしこが入部してから初めての野外活動サークルでのキャンプ
 なでしこ、千明、あおいの三人は荷物を背負い夜景が綺麗で薪がタダで温泉が近くにあるキャンプ場へと向かう。道中アイスクリームや温玉揚げを頬張り、温泉にも使って大満足の三人。ところが、くつろぎ過ぎてキャンプ場へのチェックインが遅れてしまうが、なんとか日の入り前にテントを設営しカレーを食すのだった。

 一方、その頃リンも別の場所で一人キャンプをしていた。
 リンとなでしこはそれぞれのキャンプでの近況をリアルタイムで報告し合うことで、休憩や温泉など別々のキャンプ場の魅力が刺激となり、リンも休憩では豪勢に、そして温泉にも入りに行ったりと、なでしこ達の影響をもろに受ける。そして、二人はそれぞれのキャンプ場から見える美しい夜景を送り合い一度で二度美味しい、そんな一日になったのだった。


出典:ゆるキャン△ より


 

評価・感想

 ゆるくほのぼのとしたキャンプライフを楽しむ女子高生達の話。キャンプ好きな女子高校生達が時に一人で、時にみんなとキャンプに出かけ、キャンプでしか味わえない楽しさやキャンプ知らない人向けの基礎知識からキャンプを知っている人にも面白いと思える実践な内容まで描かれており、キャンプ経験者or未経験者and老若男女問わず面白いと思える作品。
 登場人物は全て女子だが女子だけだからこそ内容にとっつきやすく、密接な友情関係が許され、また余計な人間関係がストーリーを邪魔せず実直にキャンプの面白さを伝えているところが高評価。つまり何を言っているかというと、男x男のキャンプだとホモホモしいし、また男x女だと否が応でもラブコメ路線は避けられず人間関係がキャンプ事情を邪魔してしまう。この漫画では女x女で”それ”がなく、キャンプ成分を求める読者のニーズを100%で返してくれるため買って裏切られることはない。

 この漫画の面白い点はキャラ同士の掛け合い。
 キャンプという軸を中心に、一緒にテントを立ててみたり、新しく買った道具を使ってみたりする中でうまく使えずトラブルが起きたり、わちゃわちゃするキャラ同士の掛け合いが面白い。最後は協力して完成させたり、有識者に力を借りてキャンパーの人脈を広げていったりと、漫画でありながらも現実的な展開が面白く、キャンプをしてみたい!または、したような気持ちにさせてくれる場面が多いのもGOOD!
 さらにキャラの掛け合いで言うと女子高生同士のSNSでの会話も醍醐味の一つであり、ふざけた会話で笑わせる内容もあるが、キャンプ場から見える大自然を送り合い感動を共有する部分が非常に良かった。

評価点:84点
しょーり

しょーり管理者 兼 ライター

投稿者プロフィール

ライターのしょーりです。

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