『異常者の愛』の評価・感想 異常者の愛が主人公とその周りの人間に牙を剝く!ありえないくらい非人道的なサスペンスホラー!

異常者の愛とは?

  • 『異常者の愛』は2018年4月1日からマンガボックスにて連載し、同年9月8日 最終78話で完結した。
     

表紙画像・出典:https://www.ebookjapan.jp/ebj/412350/volume1/
 

あらすじ

 あまりにも身勝手で、理不尽で、暴力的なまでに一途な”愛”。激情が行き場を失くした時、美しかったはずのその言葉は、最悪の”害”に反転する。
 三堂三姫は、小学生の頃、一之瀬一弥に恋をした。一之瀬にはすでに好きな女の子がいたが三堂は「今好きな女の子がいなければ三堂のことを好きになっていたかもしれない」という一之瀬の言葉を真に受けて、一之瀬の好きな女の子をカッターで殺してしまう・・・。 
 そして事件から6年後、過去のトラウマを乗り越え再び好きな女の子ができ付き合うことになった一之瀬。しかし、喜びも束の間、再び三堂が一之瀬のこいする人に襲い掛かり・・・

気になったら試し読み!

 
異常者の愛 1巻
千田大輔 講談社
400円(税別)
人のカタチをした悪魔。罪なき少女が、犠牲になる。一之瀬一弥。16歳。男子高校生。三堂三姫は、小学生の頃、彼に恋をした。それが地獄のはじまりだった。嫉妬。執着。血しぶき。涙。そして死体が横たわる。常識も、言葉も、何もかもが通じない。“ソレ”に愛されてしまったことが、彼の不幸のすべてだった──。“愛”が“血”を呼ぶサイコホラー、禁断の開幕!!
ebookjapan BookLive! 楽天

 

主な登場人物

一之瀬一弥

 本作の主人公。本作では小学生→高校生→社会人と主人公の成長を追ってストーリーが展開する。
 小学生時に好きだった女子・二海二美香を三堂に殺され、恋愛にある種トラウマを植えつけられた。高校生時に四谷四乃の積極的なアピールにより一時トラウマを克服したように思えたが、再び三堂が四谷を襲ったことで四谷への反省も含め過去を断ち切るために三堂を殺すことを決意する。
 社会人になり、複数のバイトを掛け持ちしながらお金を貯め、探偵を雇い三堂の居場所を特定を急いでいた。また複数の女性に誘われ、誘ったりし行為を持ったりなどかなりモテる。

二海二美香

 最初の被害者。積極的に自分を誘う一之瀬に興味ないそぶりを見せるも、僅かながら好意をみせはじめていた。ところが、一之瀬に興味を持たれているという理由だけで三堂にカッターナイフで殺害されてしまう。
 死後、遺骨は手元供養で二海家に保管されていたが三堂が遺骨を勝手に持ち出してしまう。

三堂三姫

 題名の異常者が代名詞になっている女。典型的な重度のサイコパスで気持ちを引くためには殺害もためらわず実行し、同級生に拷問も行えるほどの狂った思考と精神力をしている。一弥が好意を持っていた二美香を殺害したことで自分と一弥が付き合っていると勝手に解釈し、その後四谷達を襲う際は一弥に対し浮気であり、その罰だと言いがかりをつけて傷つける。
 児童相談所に送られるも反省は一切なく、笑顔で一弥に早く会いたいと口にする。

四谷四乃

 本作のヒロイン。一弥とは高校入試の時に出会い、自分の通っていた中学からその高校を受験するのが自分だけだったため不安を抱えていたが、同じ境遇の一弥に背中を押されたことで一弥に好意を持つようになる。その後、共に高校生活を送りながら積極的に一弥にアプローチし続け一弥の悩みを共に解決することを提案、一弥のトラウマを溶かし交際に至る。
 しかし、三堂に捕まり拷問を受ける。結果、一弥を嫌いと思うように調教され一弥とは一切の距離を起き、学校にも顔を出すことはなく1人トラウマを抱え続けることになる。22歳時点では妹の支えもあり回復の兆候を見せるが、1人では不安になり動けなくなるようで、精神はまだ不安定。
 

 

この漫画の特徴

異常者・三堂三姫

 小学五年生・一之瀬一弥がある日の放課後、同じクラスの三堂三姫がカッターナイフで友人の二海二美香殺害し、その遺体が横たわる現場に居合わせてしまう。三堂が二美香を殺した理由は、三堂からの告白時に、一弥は告白を断り、その時三堂がした質問「フミカちゃんがいなかったら好きになってくれてたかな・・・?」に一弥が「そうなってたかも」と曖昧な回答をしてしまったためだった。
 そして、「二美香がいなければ一弥は自分と付き合うはず」と勝手で異常な考えに至った三堂は二美香を殺害し、一弥と付き合うことになったと勘違いする。しかし、一弥は当然付き合うどころか好きな人の遺体を見て恐怖し、その当時の出来事はトラウマになってしまう・・・。


出典:異常者の愛 より


 

恋人が異常者に拷問され・・・

 高校2年生となった一之瀬一弥は友達も多くなく静かな学校生活を送っていた。
 そんな中、一弥はある1人の女子がもうアプローチを受けていた。彼女の名前は四谷四乃、元気で明るく隙あらば、どんなタイミングでも一弥に「好きです」と告白をしてくる変わった女子だった。一弥は過去のトラウマから四谷とは付き合う気は無かったが、四谷とデートをし、そして過去の出来事を四谷と共有することで心が晴れた一弥は四谷と交際することに決める
 ところが、ある日、四谷の下駄箱にカッターナイフで殺されたウサギの死体が入れられていた。四谷に敵意を向け、犯人に仕立て上げようとした人物の仕業だろうと教師は言うが、一弥の脳裏には三堂の姿があった。そこで一弥は四谷を全力で守ろうとする。

 しかし、翌日のデート。昨日の事件冷めやらぬままデートに浮かれる四谷の前に三堂が現れ、四谷を誘拐。二美香を殺した小学校に連れてこられた四谷はそこで三堂の拷問を受けてしまう。三堂の連絡により、すぐに小学校へやってきた一弥は三堂と再会。児童相談所から出てきてから一弥を中三からずっと監視し続けていたと言う三堂は四谷との関係を浮気と言い、そして許すと勝手なことばかり口にする。加えて、二美香の遺骨まで勝手に持ち出したりと一弥はついに怒りをあらわにするのだった。
 そして四谷に会わせろと言う一弥の言葉についに三堂が折れ、隣の教室から台車に乗せられた四谷を連れてくる。そこにいた四谷は下着姿で両手両足を縛られ口には猿轡、耳にはヘッドホンと目にはアイマスク、そして腹には三堂から受けた拷問の後が残っていた。三堂に一弥を嫌いになるように拷問を加えられていた四谷は三堂の声に敏感に反応し、あれだけ一弥のことが好きだと口にしていたはずが「一之瀬くんなんか嫌いです!」と自発的に言わせるまでに調教されていたのだった・・・。


出典:異常者の愛 より


 

お前は俺が殺すんだから

 四谷が傷つけられてから5年、22歳となった一之瀬一弥は複数のバイトを掛け持ちしてお金をためながら、多くのセフレと関係をもちながら、ある目的を達成するために日々を過ごしていた。その目的とは姿を消した三堂を自分の手で殺害すること探偵を雇いついに三堂を発見したとの連絡がはいり、一弥はついに覚悟を決めるが四谷の妹が接触してきて・・・。


出典:異常者の愛 より


 

評価・感想

 異常な考えと自分本位な愛情によって好きな男に近づく女性を殺したり、拷問して男を手に入れようとするサイコパス女に人生を狂わされた主人公の話。異常者の歪んだ愛は主人公の好きだったクラスメイトの女の子を殺し、そして数年後、主人公の恋人となった女性にも手をかけ酷い心の傷を負わせた。そんな異常者に主人公がキレて、社会人になり異常者の女を殺すため復讐をしようとするというサスペンス&ホラーを基調とした漫画。

 評価としてまず悪い点をいうとサスペンス&ホラーではもはや当たり前とされる画力がこの漫画にはない。
 表情や頭身などがギャグやコメディーで描かれるような可愛らしいデフォルメのため、過激なテイストのストーリーとのギャップができてしまい、せっかく作った緊張感を萎えてしまったりといった場面がいくつかあった。また題材や展開がかなり面白かっただけにもう少し絵でも魅せることができればもっと人気になったのかなという印象。
 しかしながら、絵以外の部分は超高評価。異常者女の異常ぶりが炸裂し、優しくて可愛いヒロイン・四谷が酷い拷問をされた描写は主人公だけでなく読者も怒らせるほどの過激さを持っており、漫画でありながら異常者女には本当に苛立つほど出来が良く面白かった。また、ただ異常者女からの攻撃を受け続けるだけではなく復讐に胸を馳せるようになってしまった主人公の活躍も面白い。復讐を主人公が決意し実行しようとしている時にはすでに読者も同じ気持ちなので応援が止まらなくなるはず。
 ちなみに本作はすでに完結しており、検索すると結末が公式で確認できるようになっている。ただ異常者女を暴れさせて、主人公を暴れさせて、で終わらずとても綺麗な終わり方をしているのでぜひ、全巻読むことをオススメします

評価点:90点
しょーり

しょーり管理者 兼 ライター

投稿者プロフィール

ライターのしょーりです。

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